2020年12月10日
およそバンドマンが活動しない午前中からの移動。
はっきり言って気が重い。
まるで裁判所に判決を聞きに行く気分だ。
とあるライブをするために検査が必要になったのだ。
重い足取りで向かったのは都内某所。
思ってたよりも多くの人がいる。外国の方が目立つ。そう言えば歩いてきた道で他の検査できる場所を見かけた。行列ができていた。
手指の消毒、検温を終えたら身分証を提示し、アプリをダウンロード。
このアプリに検査の結果が届くらしい。
アプリの登録が終わると扉一枚向こうの部屋に通される。
マスクをズラして鼻だけ出す。
そこに綿棒らしきものを突っ込まれ3秒程グリグリ。
聞いていた通りだ。しかし思ってたよりも痛い、と言うか人間のそんなところに痛みの感覚があることに驚く。
完全に涙目になっていたと思う。
おそらく部屋に入ってから1分程度で終了。部屋から出され、建物を後にしアプリに結果が届くのを待つ。
結果を先にお伝えすると
陰性でした。
とりあえずライブ自体に支障はないみたいだ。
※検査結果の証明書は複製不可なので、ここには貼りません。
検査が終わってから2時間くらいでアプリに結果が届いたと思います。
陰性と記されたその画面はまるで通行手形のようで
実はものすごく違和感を覚えました。
これがなんだと言うのだろう?
帰りも電車に乗るし、コンビニにも寄るだろう。
検査の直後にライブをするわけではない。
陽性だったらもちろんライブには出演できてなかっただろう。
しかし、こんなことで自分たちは足止めを喰らっているのだろうか。
普通の会社員であれば、これで大手を振って出張に行けるとしたらなんだか恐ろしい。
もちろん課せられた努力のひとつであることは理解できるけど、特大の違和感が残る。
我々はまさに身体が資本で
手洗いうがいなんてのは別にコロナ関係なく前からずっとやってるし
マスクだって変な目で見られてた夏場以外は今までもずっとしてた。(今年は夏場でもしてたけど)
それでも実は「自分は陽性ではないだろうか」と思っていた。
10月も11月も自分はライブをやっていた。
自己判断で、検査の日程が決まってから2週間前までは誰のライブに遊びに行くことも、ライブに自分が出演することも避けた。
検査の日から2週間後までのライブ現場仕事はすべて断った。
通販の出荷時期もそれに合わせて遅らせた。いろんな地方、いろんな文化の中にいる人にいつも通り対応できるか判断できなかったから。
すべては陽性が出た時の対処として必要だった。
自分が原因になって他の人、特にライブハウスに影響が出ることはやはり恐ろしかった。
結果は陰性だったので、ライブ用のスケジュール帳は真っ白だ。
なんだろう、この足枷は。
ライブをするための検査なのに、ライブが入れれない。
生きてくためのライブなのに。
解決策も答えもない。しかし自粛しても先細るだけだ。
遠い所にある誰ぞのバランスのために、我々が右往左往している。
なんだろう、コレは。
Twitterでコロナ感染→謝罪の流れを見てきた。
謝る必要がどこにあるだろうか?
きっとみんな感染対策はしてる。その上でなってしまった人を責めるなんてできない。
みんな現場で生きるためにがんばってるんだ。
不要不急って言葉があった。
今年の初めからコロナが拡がり、音楽はなくなっただろうか?
不必要と言われてるわけではなかったハズなのに、不必要と扱われたあの時間はなんだったんだろうか?
さっき見たニュースで、都内の感染者数が過去最多だと伝えていた。
今この瞬間も、いつ誰がなってもおかしくはない。
きっと我慢したり見えないとこで努力してる人はたくさんいる。
なるべくそれを見るようにしながら、乗り越えていけたらと思います。
> 次のブログ
バンドマン / ギタリスト シンガーソングライター / アレンジャー / WEBデザイナー / プロデューサー
SKY MUSIC 代表取締役
OUTPUT-WEB 代表
NICOTINE(ex) / MUSCLE ATTACK / THE ALT / 逆EDGE / マッパチバンド / ニーコマン / and more