2024年6月29日
「TSUNAMI」
このタイトルを読んでどんな気持ちになっただろうか?
サザンの名曲の話を書こうとしてるんだけど、東日本の震災を思い出さない日本人はいないだろう。
これを書きながらも今も胸が竦む。
その上で表現における見解に重要な意味を持つタイトルでもある。
件の曲がリリースされたのは2000年、ミレニアムで賑わっていた年。
今から24年前だ。
2000年と言えばPS2の発売、学生達の間では皆ズボンを腰あたりで履く「腰パン」が流行り、2000円札が発行されたりもした。
TSUNAMIは累計300万枚近くの売り上げを記録してる。カラオケに行けば必ず誰が歌っていた記憶がある。
そして2011年3月11日に震災が起きる。
繰り返しになるが、今回は震災の話がしたいのではなく表現の話だ。
Googleなどで「サザン TSUNAMI 」と検索してみて欲しい。
アルゴリズムでの違いはあるとは思うけれど、検索候補の中に「不謹慎」「放送禁止」などが混ざっていないだろうか。
これはひとつの世論であり、当時を体験した人ならリアルタイムで見ていたかもしれない。
ラジオで流せない、テレビで流せない。
「TSUNAMIを流して欲しい」といった声もあったようだ。
しかし自分が責任者であったら、やはり流さなかったと思う。
それほど人々の心は色んな方向に向いて不安定だったのは間違いない。
結果、至極の名曲は誰も何も言わず封印されてしまった雰囲気だ。
TSUNAMIってタイトルに批判的になる気持ち、または聴きたくないって気持ちも実はわかる。それほど大きな出来事だった。
ふとネットニュースに目をやると、演者の不倫が原因で作品からの降板、果てにはタイトルの出荷停止にまで至っている。
あっちを見てみれば、これまた女性問題で芸人さんが進退を迫られている。
震災とは比べものにならない茶番劇だが、いろんな人がいていろんな意見がある。それらを100%満足させるのは不可能だし、人は自然と叩ける物を探してるのかもしれない。
しかしひとつ思う事がある。
制作、芸事、楽曲、番組。
これらはいつからこんなに偉くなってしまったのだろう。
元々、座布団がないと座ってはいけないような場所のものではない。土の上にあったものたちばかりだ。
自分たちは何を許せないのだろう。
自分たちは何を言われれば満足なのだろう。
昨日までモノマネまでしてたものを、簡単に今日批判できるのはなぜだろう。
それらをコントロールしているものはなんだろう。
もしあなたが何かをつくるひとであれば、いつか自分の作品に矢が飛んでくるかもしれない。
それはある意味、運かもしれない。
できれば強かに、時代の言葉に流されずに己を貫いて欲しい。
余談だが自分がNICOTINEで作った曲の中に「SOUNDQUAKE」って曲がある。
SOUNDQUAKEって言葉自体は造語だけど、地震を意味するQUAKEって言葉が入っている。
だからと言って、これをライブでやらないってのは思ったことはない。だってこれは震災より前に作られた曲であり、地震について歌った曲でもない。
でも何かタイミングがズレていたら、世の中に踏み潰されていた曲になっていたかもしれない。
最後に、誰がなんと言おうと「TSUNAMI」は誰にも真似できない名曲であり、俺もとても好きな曲です。
だからこそこの名曲の辿った道も、震災の記憶も蓋をして終わりではなく
その遺伝子がいつか新たな曲や物語になり、世代を越えて誰かを助ける瞬間が訪れますように。
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バンドマン / ギタリスト シンガーソングライター / アレンジャー / WEBデザイナー / プロデューサー
SKY MUSIC 代表取締役
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