2020年 3月10日
バンドマンなんかに経済を語られたくないよ!って方はどうぞ今は読まないでください。
んで、2020年の終わり頃にまた読んでみてください。
あと、内容的に不安を助長するものもどうしても含まれます。ある程度耐性を持って読んでください。騒ぎを大きくするのが目的ではなく、視野を拡げてもらうのが目的です。
・ふたつのニュース
昨日3/9、目に付いたニュースはふたつです。
ひとつは日経平均株価の下落
もうひとつはコロナ長期化の恐れです。
俺個人が日本の経済をなんとかしようと思ってるわけではありません。単純にこのままだとバンドマンって絶滅するんじゃないかと危惧しているだけです。
仮に、コロナの収束が長期化し、それでも無理やりオリンピックが開催される場合、かなりピンチです。
まず第一に、現時点でもすでに兆候がありますが、今の状態が仮に4月半ばあたりまで食い込むと「ライブに行く」から「人が集まる場所に行く」って行動自体のイメージがかなり悪化します。オリンピックだけは別の宣伝をすると思いますが。
もちろん今が決して良いわけではありませんが、さらにこの状況があと1ヶ月も続くと一般の方がライブに来る機会は大きく目減りします。
そしてこの先ライブハウスは大手のいわゆる事務所などが配信ライブのために抑える可能性大です。限定ライブって形でチケットを少数販売して、チケット価格の異常高騰が起こるかもしれません。
配信ライブは、ライブハウスの空いてしまった日程を埋める目的からすると、とてもいいことなんですが、それで収益を出せると踏めば商売が顔を出します。感染の危険性も少ないとコマーシャルできるし。
例えば会員限定配信なんかもありますよね。
しかし段取りが荒くなると「限定配信は人気があるバンドのもの」「まだ人気のないバンドは限定ができるようにがんばるんやでぇ~」みたいな風潮にもなり得ます。
収益が低下する多くのバンドにとっては、泣きっ面に蜂状態です。
・感染ヒステリックの拡大と急過ぎる対応
この先はたぶんどこいっても感染拡大って言われる世の中になるんじゃないかな。
花見をしても感染拡大
ラーメン屋に並ぶのも感染拡大なんて騒がれるかもしれません。
ある意味、ライブハウスやイベント業界が先にこれを喰らったのはメリットがあることかもしれません。まぁバカバカしいメリットですが。
いち早く対応を求められた業界としては、他業種をリードする方法を手に入れるかもしれません。しかし時間がなさ過ぎるので、色々荒いまま進む可能性があります。
簡単に言うと、業界全体を見ずに、会社単体の収益が最優先になる傾向があります。もちろんそれは会社の存在価値としては大正解なんですがね。
しかしこれは葉っぱのために根っこを枯らすようなものです。
・経済全体の落ち込みによる犯人探し
次いで日経平均株価の下落は、暗に経済の衰退を意味します。
景気が悪くなると、人の心が荒ぶ。
そうすると理由づけのための犯人探しが始まります。
今のライブハウスがまさにその立ち位置かもしれませんね。
明日にはどの業種がその役割になるかわかったもんじゃありません。
そしてどの業種がどの業種に影響を及ぼすかは予測できない部分があるので心配です。
・音楽と演奏の価値を守る戦い
音楽を生業にしてる自分が言うのは憚られるかもしれませんが
音楽、芸術は普通は生活あってのものです。
端的な現実として、CDと食べ物、どちらが人間が生きていくのに必要かって話です。
こうなるとまた音源の価値が落ちます。極端に値上げして一部のセレブにCDを売り叩いた方がいいかもしれません。
このままいくと日本の音楽、または演奏は無料が当たり前になります。
スマホ普及の時とは違います。あれは流通を含むCDの文化がネットに負けただけです。
無料が当たり前になると、音楽を付加させた演劇やコンテンツくらいしか生き残るすべがなくなります。
ライブはメディアに出てる一部のアーティストやバンドが選んだ方法が模倣されるだけのおもしろくないものになっていきます。
・3月から10月あたりまでの本当に避けたいシナリオ
3月中にさらに自粛が拡がり、4月には今よりも配信が増えて食い合いになり
5月6月は現在のイベントの振替が行われ、大手が会場をすでにおさえている
7月8月は話題がオリンピックに移り、10月頃にやっと落ち着いてくるぐらいでしょうか。心配なのはその頃に景気がどうなっているかです。コロナが原因で世界的な不況が起こる可能性も大いにあります。
メディアと付き合いのないアーティストやバンドは、自分の価値に迷うことになるかもしれません。
辞める辞めないで済めばいいんですが、心の火種が消える時って色々ダメージがあります。
今はまだ3月ですが、来年からどう動くかってのを視野に置いて、活動プランを再考することが必要だと思ってます。
だってそうしないと、必要のない疲れや虚無感と戦わなきゃいけなくなるかもしれない。
この息苦しい期間は開き直って、新たな知識や手に職をつけちゃうのがいいと思ってます。DTMを始めるのもいいし、動画の編集をしてみるのもいいと思います。
失礼な話ですが、決してお客さんが多くない場所でライブを続けてきたのって、自分の夢に対する熱があるからですよね。
その熱が消えないことを
「私の好きなライブハウス」ってのがただの耳障りのいい幻想にならないことを
バンドってものが商業的だけではなく、心にこびりついてるから続けていけることを
強く願っています。
もしかしたら明日「コロナってただの風邪でした」なんて発表があるかもしれません。ここまで書いたことが全くの無駄になりますが、それは万々歳です。
コロナに話題が集中していますが、それだけではなくて常にバンドも音楽も、あらゆる問題に直面している。
コロナが色んなことの引き金にならないようになって欲しいと感じています。
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バンドマン / ギタリスト シンガーソングライター / アレンジャー / WEBデザイナー / プロデューサー
SKY MUSIC 代表取締役
OUTPUT-WEB 代表
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